風雲児たち第2巻のレビューです。
・・・ 関ヶ原後 ~ 大阪の陣 ・・・
関ヶ原での敗残者たちの話が続きます。
まず、毛利家は、新しい拠点「萩」を目指します。
萩は猫の額のように狭い土地。しかも瀬戸内海側でなく、日本海側です。
新しく発展するには非常に厳しい環境からスタートします。

毛利輝元
島津家は、徳川を警戒して薩摩に初めて城を築きます。
そんな折、逃亡していた宇喜多秀家が薩摩へ訪れます。
島津家の懸命な助命嘆願が実り、宇喜多は死刑から八丈島へ島流しとなりました。八丈島へ初めて流された罪人1号です!おめでとう。
薩摩武士たちは、示現流の剣法を広め、ますます荒ぶっていきます。
さらなる勢力拡大を目論み、琉球を武力攻略しちゃうのです。
土佐では、新しい領主として「山内一豊」が入ります。

山内一豊と松
武功ではなく、ハッタリ・ゴマ擦り・夫婦の力で見事に立身出世した人物として有名ですね。この山内一豊は、懐かない長曾我部旧臣に手を焼きます。
そして懐柔策を取らずに、言うことを聞かない無法者たちに策を弄して一網打尽にしてしまいます。山内家の家臣と長曾我部旧臣との間に、上士下士という絶対的な身分制度を設けます。自国の領土でありながら、ひどい仕打ちを受け、
あまつさえ、関ヶ原で何一つ手出しをしなかったのにこの有り様ということで、
そんな怨みが、下士に代々受け継がれることになります。
次は、岡山城へ入った小早川秀秋。

なんというアホ面
勝者でありながら、裏切り者のため、世間から後ろ指を指される状況に、
発狂してか、すぐ死んでしまいます。
秀秋は、裏切った理由として、三成ではなく、太閤が憎かったのだとこぼしています。
秀保・秀勝の無残な死に様(死んだ後の措置も含め)を見て、さもありなんと思ってしまいます。
徳川家は、家康から秀忠に将軍の座を譲ります。
豊臣家へ政権を渡さないと毅然とアピールをしたわけです。
秀忠は、大阪との関係冷え込みで、妻お江とも喧嘩が絶えなくなります。
そんな中、一目惚れしたのは、侍女の静たん…ドキ❤️
本当の愛を知った秀忠ですが、残念ながら静たんは城を出て行きます。
この後、秀忠は、将軍として一人前の男として一皮剥けるのです(ズルッ
静たんは、出て行ったあと、実家で暮らしていたのですが、なんと将軍秀忠の子を身ごもっていました。将軍家は、秘密裏に彼女たちを匿います。
徳川家康と豊臣秀頼との会談後、秀頼の成長に危機感を覚えた家康は、
なりふり構わず、豊臣家を滅ぼす方策を急ピッチに進めます。
とうとう、徳川が豊臣を攻めるときが来ましたが、各大名は、すでに豊臣を応援する武力も財力も勇気もないのであります。結局浪人しか寄せ集められない大阪側の敗北が目にみえるのです。
⇒風雲児たち第3巻のレビューへ続く